WHY ?

「色の伝え方」をレクチャーするようになったのか?

意外な研修依頼が発端でした。

「色使いのことは教えてもらわなくてもいい。しかし…」

「先生にお願いしたい社員研修についてですが、うちの社員、設計担当やインテリア担当もそれぞれに色については勉強しているみたいだから、その辺り、色使いやカラーコーディネートについては、レクチャーしてもらわなくても大丈夫です。」

これは社員研修を依頼くださった、とあるハウスメーカーの社長さんが実際に口にされたことです。

「えっ????? では、私は何をお伝えすればいいのでしょうか?」

なぜならば、それまでの私は、色彩学の基礎、カラーコーディネート理論、パーソナルカラー理論など、色の扱い方(選び方と合わせ方)に関するレクチャーやコンサルテーションをなどが、主な職務だったからです。

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「口ですよ!口! 有り体に言ってしまえば、先生のそのお口。そのお口のように動くようにしてもらいたいんですよ!」

一歩間違えば、かなり卑猥にも受け止められそうな表現ですが、社長さんは真顔でこう伝えられたのでした。

口が動く=伝え方

我が社は住宅や小さな商業店舗が中心です。そうなると、お施主さんは、自分の希望の色を思う存分に使いたいと思われる傾向にあります。それはそれで構わないのですが、思いが強いあまり、希望が二転三転することも珍しくありません。その度に、やり直しとなります。このロスを少しでも減らしたいと思っています。

また、スタッフの中には、色合わせ(カラーコーディネート)そのものはできるのだけれど、お客様への説明が上手くできないために、打ち合わせ時間が大幅に延長したり、やり直し指示が入ることも珍しくありません。これもロスです。

他には、完成した時に「思っていたのと違う!」というクレーム。もちろん、事前打ち合わせ時に、「見本通りの色になるとは限りません。」とはお伝えしているのですが、それでもご理解いただけない場合が多いのです。

この辺りの問題を解消するためには、色決め打ち合わせ時の伝え方を、もっと考慮する必要があるのではと思って、今回、先生に研修をお願いするに至ったわけです。

デスクに本はある、けれども…

「今日、ご参加の皆さんのデスクの上には、おそらく1冊、あるいはそれ以上の色彩関連の本が置かれているのではないでしょうか?」

「そしておそらく、こうも思われているのではありませんか?内容に間違いはないけれど、仕事となるとイマイチ使えないな…」

これは私のお決まりフレーズの一つです。企業研修の開始早々に必ずといっていいほど登場します。

「うん、うん、その通り!」と言わんばかりの頷きを見せる方の姿。一人や二人ではありません。

勉強はしているし、知識もないわけではない。けれども現場で役にたっているかというと、何だかそれも微妙…。実務者の中で、このような思いを抱いている方は少なくはありません。

とはいえ日本の書店に並ぶ色彩関連書籍の多さは世界でも有数です。このギャップの正体は何だろう?それ以前に、貴重な時間を色彩の学習(少なくとも書籍購入)にはあてているにも関わらず、成果を実感できないというのは、これほどもったいないことはないのでは?

次第に、そのような疑問や思いが募るようになっていきました。

その疑問を晴らすために…

大学院で学び直すことにしました。40歳を過ぎた頃のことです。1996年にカラリストとしてスタートしてから13年が過ぎていました。もう一度、初心に戻って、色彩とじっくりと向かい合ってみました。そして、書籍で紹介される一般論(基本理論)を実務スキルへと展開させるために必要なことを、一つづつ見つけ出してきました。いろLab.ワークスでお伝えしている内容は、こうして私が発見してきたことが中心になっています。

よしの たかみ

いろLab.ワークス 主宰(画像は活動を始めて間もない頃の講義風景です)

私がこれまでコツコツと見つけ出してきた実践色彩学。その一つでも、あなたのお仕事に役立つようであれば、これほど嬉しいことはありません。

最後までお読みくださりありがとうございます。いろLab.ワークスでお待ちしています。